日本の若者の車離れと新車販売台数低下が止まらない6つの理由
どんもっす。
数百円からのカーシェア市場が急成長している話👇
若者が車の購入や保有から遠ざかっている傾向は数字でも裏づけられる。内閣府の消費動向調査によると、昨年の29歳以下の世帯主の乗用車普及率は前年比2.8ポイント低下の49.3%で少なくとも05年以降で初めて50%を割った。60歳以上の高齢層より10ポイント以上も下回る。
若者の〇〇離れは色んな分野で進んでいますが、中でも自動車業界は大分深刻な様子。
世界のトヨタでさえ、苦戦しています。
↑日本の新車販売台数の推移です。
最盛期に比べて、半数程度まで落ちてます。
んで、カーシェア企業の西川氏の意見がこちら👇
「若者のクルマ離れ」が進む中、パーク24のカーシェア利用者は20代、30代が半分以上を占める。西川氏は経済的事情などから車に離れているだけで今の若い人も「本当は車を欲しがっている」とみる。「車の楽しさを若いうちに知らないと大きくなっても買いたいという気持ちが続かない」とも述べ、カーシェアサービス充実が車の魅力に触れるきっかけになればと話した。
カーシェアの西川社長も、若いうちから安価で車に触れる機会を作ることで、車に対する興味を持ってもらい、車購入のきっかけになりたいと考えているとか。
本音かどうかは知りません。車保有者が増えれば、相対的にカーシェアの地位が下がるので。
んで、自動車産業は日本の基幹産業の一つなので、自動車会社も政府も若者の車離れを防ごうと色々と対策を講じています。
んが、何をどうしたところで若者の車離れは防げません。
加えて、国内の新車の自動車販売数はもう伸びません。
カーシェア業界は若者の車離れと新車の自動車販売低下を助長するに過ぎないです。
なぜか?
以下に理由を述べたいと思います。
1.若者が多い都会ほど、需要が少なく維持費が高い
車って都会に行くほど需要が少ないです。
重要性がなくなる。
都会になればなるほど、他の交通網が発達しており、駅周辺にほとんどすべての商業施設がそろっているからです。
加えて、都会に近づくほど駐車場代という名の維持費がかかる。
つまり、若者が多い場所になればなるほど車は不要ってことです。
これでは車離れを防げるわけがありません。
ちなみに、田舎になればなるほど車は移動手段として必要不可欠になり、駐車場代も安くなります。
なので、若者でも保有率が高い。
でも、若者が少ない。
非常に皮肉な話。
なので、まずは若者の都会進出を防ぐ必要があります。
あ、だから地方創生とかやってんのか。政府もなかなか考えているな。
2.そもそも若者は車を保有するだけの経済的な余裕がない
年々若者の、あるいは日本全体の平均所得は下がり続けています。
年間50万円貯金できればいい方で、かつかつの方も大勢いらっしゃいます。
この状況で、数百万円単位の車を購入できるわけがない。
なので、若者、あるいは日本全体の平均所得を上げる必要があります。
あるいは、車一台の値段を新車でも数万~数十万円程度まで下げて売る、とかね。
↑これでは本末転倒なので、あり得ませんね。
3.自動車自体の耐用年数が上がっている
皮肉な話ですが、自動車の品質が向上すればするほど、車を買い替えるサイクルは減ります。
結果、新車の販売台数は落ちます。
今の車は、20万キロほど持つ車も多くあるようです。
年間1万キロ走ったとしても、20年間…
新車の販売台数は落ちる一方です。
4.インターネットの整備
ネットが整備されて、カーシェアなどの予約が圧倒的に簡単になっています。
以前に比べて、緊急時でも簡単に車に乗ることが可能です。
これは非常に大きい。
さらに、ネット社会が構築されるにつて、人々が外に出る機会が減ってきています。
特に若者ほど顕著。
今の若者にとっては、車で友達とどこかに出かけるよりも、LINEなどで他人とどう繋がるか、の方が重要だったりします。
加えて、昔は車を持つことが一種のステータスだったのが、今では違います。
というよりも、ネット社会では可能な限り物を持たないで生きる方法を促進しています。
現代社会ではその方が断然コストが安く済むからです。
不要なものを所持してコストをかけるよりも、必要な時だけどこからか借りてくる、用意するといった方法が広く支持されています。
このことが、車を所持することへのステータスを相対的に下げているのだと私は思います。
ひと昔前までは、「わ」ナンバーに乗るのが恥ずかしい、なんていう訳の分からんことを言っている友人がいましたが、最近はそんな人間見かけません。
但し、関東の女性の中には男性は車を所持して当然、という昭和の考え方をしている20代、30代の方が未だに多くいます。
5.事故起こしたときは過失が10:0にならないという馬鹿馬鹿しい現実
高齢者の起こす自動車事故、年々問題になっています。
特に高速道路逆走問題。
巻き込まれた方はどうあがいても回避できないのに、過失が10:0にならないという現実。
こんなアホみたいな制度があるのに、若者が積極的に車を持つわけがありません。
高齢者は今後も増え続けますしね。
6.日本の人口減少
説明不要。
と、これらの理由で、日本国内の自動車産業はもはや危機的状況を迎えています。
※あくまで国内の話です。海外では延びているので、自動車各社は海外に逃げるというだけの話。
で、政府は若者あるいは低所得者が車を保有することができないという事実を考慮して、車検の頻度を2年に1度から3年に1度に減らすことを検討しているとか。
車検にかかる費用を減らそうという魂胆です。
加えてこれを行うと、今までよりも検査と検査の間のスパンが延びるので、中古車などで問題が起きやすくなる(あるいはそう煽ることが可能)。
そうして、新車を購入しようとする人を増やそうとする、一石二鳥な案。
いかにも、政府!な対策ですが、露骨すぎませんかね?
じゃあ、今までの2年に1度の検査ってなんやったん?って思います。
人の命守るよりも、自動車産業守る方が大事!って宣言しているようなものです。
↑とはいえ、日本の自動車の品質は非常に高いので、3年に1度にしても大して問題は起きないでしょう。
ま、いずれにしても国内の自動車産業は今後縮小する一方です。
ネット産業が盛んになるにつれ、自動車産業が衰退していくのは、時代の流れのような気がします。
半導体にしろ、自動車にしろ産業の転換点を迎えているのは間違いありません。
※あくまで、国内の話。