シャア専用ねこのブログ

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野口みずきさんのラストラン!? 名古屋ウィメンズマラソン無事終了

どんもっす。

 

リオデジャネイロオリンピック、女子マラソン選考レースである名古屋ウィメンズマラソン、無事終わりましたねー。

名古屋ウィメンズマラソン

 

日本人トップは田中智美さんで、タイムは2時間23分19秒、順位は総合2位とタイムも順位もまずまず。

リオデジャネイロ女子マラソンは、伊藤舞さん、福士加代子さん、田中智美さんですんなり決まりそうです。

良かった良かった。

 

今回、私が一番気になっていたのは実はオリンピック代表選考ではありませんでした。

そう、名古屋ウィメンズ女子マラソン2016のもう一つの目玉である、

野口みずきさんのラストラン

これが最も気になっていた事柄です👇

www.msn.com

 

本人はまだ引退するかどうかは決めかねているようですが、37歳という年齢、今回、自身の過去ワースト記録だったということもあり、さすがに勝負事にはもう顔を出さないのではないかと思われます(趣味では走ると思いますが)。

 

ワースト記録とはいえ、そのタイムは2時間33分54秒という驚異的な数字。

今、国内でこのタイムを切ることができる現役女子マラソンランナーは100人いないんじゃないでしょうか。

それくらい凄いタイムです。

ちなみに、全盛期のタイムは皆さんもご存知の日本記録である2時間19分12秒。

高橋尚子さんがベルリンマラソンでだした当時の日本記録(同時に当時の世界記録でもあった)を4年後に更新。

当時は他の日本選手を寄せ付けない驚異的に力強い走りを見せてくれました。

 

 

野口みずきさんの魅力とは

とかく、Qちゃんこと高橋尚子さんと比較すると、なんとなく地味目めな印象の野口みずきさん。

二人とも同じ女子マラソンのオリンピック金メダリストでありながら、日本女子陸上界初の金メダルかつ当時のオリンピック新記録ということで国民栄誉賞を獲得した高橋尚子さんに対して、野口みずきさんは国民栄誉賞なし。

(お化けのQ太郎の格好をした為)Qちゃんという国民的に愛されているキャラクターの愛称で呼ばれる高橋尚子さんに対し、普通に名前で呼ばれる野口みずきさん。

CM等メディアへの露出が相当激しい高橋尚子さんに対して、CM出演など一切ない野口みずきさん。

 

私個人としては、野口みずきさんのことは女子アスリートとしては最も好きなんですが、なんか人気ないなぁ…と若干寂しく思ってました。

オリンピック金メダリストなのに、扱いが小さくない?って感じで。

 

でも、今回名古屋ウィメンズマラソンでは、野口さんが走るところに声援と拍手とその名を呼ぶ声が。

スタジアムも歓声に沸いてました。

ニュースへのコメントも大半が

「お疲れ様でした!」

というもの。

ああ、やっぱり皆も野口みずきさん、大好きなんだなぁということが分かって安心しました(⇐?)

 

アテネオリンピックで金メダル取った時も今回走り終えたときも、大粒の涙を流してますが、野口みずきさんって本当に周りへの感謝を忘れないアスリートなんですよね。

明らかにほとんど自身の努力の賜物だろうってときも、やたらと周りに感謝して号泣してますが、そういう姿勢が本当に魅力的で、応援したくなります。

 

高橋尚子さんが、シドニーオリンピックを走り終えた後に

「凄く楽しい42.195kmでした」

って満面の笑みで話した時も衝撃でしたが、野口みずきさんがアテネオリンピックを走り終えた後に、

「もう…幸せです…有り難う御座います」

と涙を流しながら話す姿もまた衝撃的でした。

 

レース外では何となく、天然なんじゃないかと思わせるような発言も多くみられます。

今回のインタビューでも以下のような経歴が明らかになってます。

故郷の三重・厚生中で友達に誘われて走りだした。長距離は好きじゃなかった。ある時、伊勢市の駅伝大会で優勝。校長先生がチーム全員にたい焼きを買ってくれた。「いい走りができれば、ご褒美があるんだな」。あんこは苦手だった。でも皆でほおばった味が忘れられなくて走ってきた。

 

え、そんな理由で?

って思わず突っ込んでしまいそうな理由で走ってます。

しかもあんこ苦手だったんかい!

ってか、長距離好きじゃなかったんですね(笑)

 

ツッコミどころ満載でしょ。

 

そんな、ついつい応援したくなる野口みずきさん、私は大好きです。

 

 

座右の銘は「走った距離は裏切らない」

「ハーフの女王」としても知られる野口さんのハーフの戦績は、36戦21勝!!

なんと、勝率6割。

フルマラソンも11戦5勝(うち2回は棄権)と5割弱。

今の日本男子マラソン界には一度も優勝したことがない選手がうじゃうじゃいるのに。

とんでもない数字です。

 

その強さの秘訣は、「走った距離は裏切らない」という信念のもとに、毎日40km以上走っていたから。

もう色々凄すぎる。

 

残念ながら、アテネ以降は距離を踏みすぎたせいか度々故障に悩まされてしまいます。

毎日40km以上走るのは恐らくは女性の体には酷すぎるのでしょう。

高橋尚子選手も同様に、毎日何十キロと走っていたらしいですが、やはり故障に付きまとわれています。

両者とも、ピークの力は驚異的なものでしたが、そのピークを維持するには多くのものを犠牲にする必要があったということですね。

逆に、それだけの覚悟がなければ、マラソンの金メダルには届かないという見方もできます。

 

いずれにしろ、この「走った距離は裏切らない」を「流した汗は裏切らない」にでも、「努力は裏切らない」にでも変換して、今の若い人たちに野口さんのエピソードとともに知ってほしいです。

それくらい、価値ある名言だと私は思います。

 

 

高橋尚子さんと野口みずきさん、どっちが速いのか?

共にオリンピックの金メダリストですが、高橋尚子さんのピッチ走法(一歩一歩の間隔が狭い)のに対し、野口みずきさんはストライド走法(一歩一歩の間隔が大きい)と非常に対照的です。

高橋尚子さんは身長163cmですが、身長150cmの野口みずきさんの方がストライドが大きいとのこと。

凄いストライドですね。

 

二人とも日本記録を更新したり、金メダル取ったりと共通点が多いので、比較されがちですが、6歳離れているので、お互いの全盛期に戦うことはなかった模様。

甲乙つけがたいですが、やはりタイムを見ると同じベルリンで記録更新しており、ハーフマラソンの実績も豊富な野口みずきさんの方に分がある気がします。

何となくですが、暑さにも野口さんの方が強そうな感じがあります。

 

とはいえ、とんでもなく差があるというわけではなく、100回やったら、52回くらい野口さんが勝って、48回くらい高橋さんが勝つ、という程度の差でしょう。

 

全盛期と言えば、レース前の野口さんのインタビュー衝撃的なセリフ。

「私に衰えは絶対来ないと思っていた。でも去年ついに来た」

ええ!?

36歳まで衰えが来なかったってこと?

いや、実際にハーフもフルマラソンも34歳くらいまではタイムが落ちてないんですよね、この人。

怪我がなかったら、どれだけの伝説や記録を打ち立ててたんでしょう。

歴史に「タラレバ」はないとわかっていますが、それでもオリンピック3連覇くらいできたかも! と思わずにはいられません。

 

そんな偉大な女子アスリート、野口みずき選手。

名古屋ウィメンズマラソン、気持ちよく走ってました。

もう勝負レースでは見ることができないかもしれないと思うと非常に残念ですが、過酷なレースや練習の日々から解放されて、ゆっくりしてほしいと思うのも事実です。

 

彼女の走りに勇気づけられた方々、本当に多いと思います。

こういうアスリートがいる国、日本。

それだけで、我々日本人は日本を誇っていいと思います。

 

いや、本当にこの人は凄い。

 

野口みずきさん、本当にお疲れ様でした!!!