AO入試や推薦入試で入学した学生に対して大学側は責任を持つべき
どんもっす。
大学を推薦入学した(一般受験をしていない)新入社員は使えない、という記事がありました。
記事の一部を引用します👇
国立大学では未だ少ない推薦方式も私立大学では既に当たり前の選抜方法です。ですから、会社が新卒採用をすれば「推薦組」が相当数を占めるようになりました。ところがAO入試を含めた推薦組は「受験組」に比べて、社会人として仕事面で評価が低いという声を耳にします。
全員が全員ではないですが、大学入試で推薦合格の方々は一般受験合格に比べて、社会人として仕事面で評価が低いとのこと。
就職内定率も10%近く低いのだとか。
要は推薦入試の弊害とでも言いましょうか。
これって、大学と企業の求める人材にミスマッチが起きているからこんなことになるんですよね。
推薦入試の思惑って、
・大学側 ⇒ 本校には学力(偏差値)的には足りないけどそれ以外(絵画やら音楽やら)の魅力的な部分を持った学生を取り入れたい
・学生側 ⇒ 持ってる特技を活かして、少しでも知名度(偏差値)の高い大学に入学したい
ってことじゃないですか。
大学と学生側の思惑は一致しています。
なので、AO入試などという存在意義そのものが謎な入試が増えているわけです。
一方で、企業側の思惑(本音)としては、
・コミュニケーション能力が高く、組織の一員(歯車)としてつべこべ言わずに、雨が降ろうが槍が降ろうが出社して働いてくれる人材
を求めているわけです。
どうでしょう。
推薦入試で大学入学してくる輩なんて、特殊能力にステータスを全振りしている人間もいたりするわけで、上記企業が求めている人材とは著しくかけ離れている場合が多いんですよね(全員が全員ではないですよ、念のため)。
このため、推薦入試の新入社員は仕事の評価が低い、なんていうことになってしまうんです。
大学側が求めている能力が謎すぎる
AO入試などに関して言えば、例えば
・日本数学オリンピック、各種科学コンテスト、弁論大会等、所定のコンテストで優秀な成績を収めた受験生
といったような学生が合格するみたいですが、どうでしょう。
企業側で上記学生を欲しがったりしますかね?
数学オリンピックの能力が必要な業務って何?って感じじゃないですか。
その能力があれば助かる!なんて企業、ないでしょ?
計算だったら、プログラミングしてコンピューターにやらせた方がよほど確実で早いですし。
これに関しては、大学側が責任を取るべきだと私は思っています。
そういう特殊な方法で選別して入学させているなら、一般企業に入社させるのって変じゃないですか?
上記例で言えば、数学オリンピックなんてものを評価しておいて、学生時代も他の学生とは違う特別な授業(AO入試は別授業だったりします)を受けさせておいて、出口は同じ企業に就職(あるいは通常の就職活動)ってどう考えても変でしょ。
少なくとも数学オリンピックの才能を活かせる職業なりなんなりを紹介、斡旋するべきでしょう。
別に起業でも何でもよいとは思います。
それができないのであれば、そういう入試方法をなくしたら?って思います。
大学入試は一般企業に就職するための最も良い選抜方法
高校時代に、将来的に何の役に立つのかわからない学問(数学の微積分とかね)を一生懸命勉強するのに何の意味があるのか?
説明しよう!
それは(世間的な意味で)いい企業に就職するため!です。
上述したように一般企業は、ある程度の能力を持ち、不平不満を言わず、与えられた仕事に疑問を抱かず、会社のために身を粉にして働いてくれる学生を求めています。
その学生をどう見極めるか?
簡単です。
良い大学から学生を取るんです。
より良い大学には、上記についてより強い素養をもった学生がいる可能性が高いからです。
なぜか?
今の大学入試がそれを見極める最も良い方法だからです。
考えてみてください。
高校生なんて、10代で遊びたい盛りですよ?
その時期に、教師の言うとおりに、何の疑問も抱かず、良い大学を目指して、周りの遊んでいる学生には目もくれず、一心不乱に勉強する。
より良い点数をとる、即ちより良い大学に入学できる学生ほどこの傾向が強いんです。
ね?
企業の求めている人材像と一致しているでしょ?
学生時代に、「微積分なんて何の役に立つんだよ!」なんて屁理屈こねて勉強もせず遊びほうけているような輩は、企業側からすればお呼びでないんです。
ちなみに、ひと昔前であれば、高校時代に勉強もせず遊びほうけているような輩は、社会では活躍できないってなってましたが、今は違います。
今はネットで起業したり、金稼いだりできるので、むしろ一流企業の社員よりも多く稼いでいる人もいるという面白い逆転現象が一部で起きています。
周りが疑問を持たずにやっていることに対して少なからず疑問を持つ、要は周りと異なる人種が昔に比べると成功しやすい社会になっているということですね。
それをなまじっか勘違いした大学側が
「より柔軟な考えを持った学生をとる(キリッ!)」
「国際的に活躍できる学生を求めている(キリッ!)」
なんて差別化を図って入学させたにも関わらず、出口は同じ一般企業へ就職させるという意味不明なことをさせているから、こういう不幸が起きるんです。
推薦入試を行うのであれば、大学側はもっと責任を持ちましょう。
ちなみに私は推薦入試に賛成でも反対でもありません。
ただ、大学側が責任を持つべきだという話。
また、学生時代に必死こいて勉強するのが良いとも悪いとも思いません。
誰にも向き不向きはありますので。
では、今日はこの辺で。