円高と円安は日本にとってどっちが得なの?
どんもっす。
最近ドルに対する円が110円を切って、再び円高基調となっています。
Yahoo!ニュースの経済欄にも毎日のように円高がどうだ、円安がどうだっていう記事が載っているのですが、こういう記事は1ドルに対する円の価値が上がった下がったという、見れば誰でもわかるようなことしか書いておらず、結局どっちが日本にとって有利なの?ってことが全然書いてません。
なので、この円高と円安について、ちょっと調べて、どちらが日本全体にとって有利なのか考えてみました。
そもそも円高と円安の判断基準は?
結論から言うと、とある基準点と比較して、円の価値が高く(円を求める人が多く)なれば円高、価値が低く(円を不要と考える人が多く)なれば円安、ということになります。
基準点というのは何を調べるか、何を見たいかによって人それぞれなので、グローバルスタンダードを決められるわけではありません(変動相場の始まりを基準にするとほとんど大半が円高になってしまいます)。
円高・円安は常に変動していますので、極論すれば1時間前よりも円の価値が高くなれば円高になった、低くなれば円安になった、と言えるわけです。
ここ30年くらいのUSドル/円の相場の推移がこちら👇
(出典:USドル/円の為替レートの推移(1980~2016年) - 世界経済のネタ帳)
高度経済成長期を経て、徐々にドルに対する円の価値が高くなっており、1995年には94円という値も記録しています。
その後は上がったり下がったりを繰り返し、大体1ドル115円前後を行ったり来たりしている印象です。
で、リーマンショック後の記録的な円高79円台(このときは本当に凄かった…)を経て、今現在の115円前後に落ち着いています。
が、ここ最近110円を切ってしまったので、日銀や政府などによる対策が注目を集めているわけです。
円高・円安の基準は上述したように、相対基準でしかなく、例えば115円を基準として円高円安と考えよう! みたいな指標もないので、
「110円切った? ほな対策うとか」
みたいなこと言われても、全然ちんぷんかんぷんなわけです。
ということで、自分なりに以下考えてみました。
日本全体にとって、円高と円安はどちらが得なのか?
円高、円安の意味するところについては、
・円高 = 円の価値が高い = 海外との 輸入有利 輸出不利
・円安 = 円の価値が低い = 海外との 輸入不利 輸出有利
となっています。
円高と円安のどちらがいいのか、ひとえには決められませんが、海外との貿易額は一つの指標になるのではないかと思います。
で、海外との貿易額がこちら👇
(出典:財務省貿易統計(単位 兆円))
ちょっとわかりにくいですが、 表中の差引額(赤棒)が貿易黒字を示していて、わかりやすいかと。
赤棒が上に伸びていれば、輸出>輸入
赤棒が下に伸びていれば、輸入>輸出
となっているのですが、面白いことに円の価格変動とはリンクしてないという点。
特に2015年は年平均で1ドル120円前後を記録(比較的円安で輸出有利)にもかかわらず、貿易赤字になっています。
つまり、日本全体にとってみれば、円高でも円安でもどっちでもいい、って結論です(厳密には株価もかかわってくるのですが、ややこしくなるので省略)。
これは冷静に考えてみれば当たり前で、日本の円高メリット企業と円安メリット企業の割合がほぼ同程度であることからも見て取れます👇
結果としては、どちらかの産業が成り立たなくなるくらいの極端な円高・円安にならなければどちらでもいいということですね。
あとは、個々人の判断、というか立場で変わってきます。
輸出企業に勤めていれば円安が良いでしょうし、輸入企業に勤めていれば円高がいいという結論になるでしょう。
個人的には円高希望 1ドル110円くらい
ということで、円高になったからやばい~ってのは完全に作られた議論だということがわかります。
輸出企業の代表かつ日本最大の企業であるトヨタが一企業としては巨大になりすぎて、かつ政府と癒着しまくっているのが原因でしょう。
「円高になった! トヨタが減益したら我々が甘い蜜を吸えなくなる!」
ってんで、政府が円高を極度に恐れて、マスメディアを操っているのでしょう。
良く、トヨタが潰れたら下請けが~って話も聞きますが、それも円高でも円安でも同じ話です。
例えば、円安になりすぎて海外から牛肉を買えなくなったら、日本中の牛丼屋という牛丼屋が潰れてその分失業者がでます。
加えて牛丼屋が日本から姿を消してしまうので、牛丼食べられなくなります。
ということで個人的には円高希望です。
牛丼食べられなくなるのは嫌ですし、海外旅行もそこそこ行きたいからです。
大体1ドル110円くらい希望です。
なんで?って聞かれても困ります。
んでは、今日はこの辺で。
👇円高円安の仕組みについて、分かりやすく解説してみました
syaa-sennnyou-neko.hatenablog.com