シャア専用ねこのブログ

鳥取の宣伝をメインに、日々の雑感や体験、出来事などをてきとうに記載

岳 みんなの山 島崎三歩と一緒に山に登りましょう!

どんもっす。

 

シャア専用ねこがお勧めする漫画シリーズ

記念すべき第十一回目は

岳(ばばばばばばばばばばばーん!!!)

 

島崎三歩が山岳救助をする漫画、日本アルプスでの活動中心ですが、海外が舞台になることもしばしば。

ラストのエベレストでの救助は涙無くしては見れません。

 

また、作者の石塚真一さんが相当な山好きであり、海外の山も登られています。

絵が非常に上手で、山容を描くのが非常に上手い。

一度行った山だと絵を見ただけで、

「あ、あの山や!」

ってわかってしまいます。

いやー、登山好きにはたまらない漫画です。

 

そんな漫画・岳を名言・名場面とともにご紹介いたします。

 

 

「よく頑張ったねオジさん」

(島崎三歩  北穂高岳で黒岩というオッサンを助けた際に)

一番最初に三歩が人助けした時に放った言葉。

これが後に洗練されて、

「よく頑張った」

という名言に。

ちなみに、三歩は最初は山以外は何も知らないド天然という設定だった模様。

何坪の家に住んでいるか?と聞かれて、壺には住んでいないと答えたのは黒歴史と思われます。

 

 

「ゴミと命以外ぜーーーーーんぶ」

(島崎三歩  南穂高で学生を助けた時に)

助けられて、やたらと謝る学生に対して、

「山に捨てても怒られない物、知ってる?」

というクイズを出した、その回答。

確かに、ゴミと命以外は何捨ててもいいですもんね。

というか、ゴミと命以外捨てるものってありますかね?

逆に言えば、ゴミと命は絶対に捨ててはいけません!

皆さん、注意して山に登りましょう。

 

 

「山を登りに来たあなたのことを忘れないよ」

(島崎三歩  北アルプスで要救助者が背中で死亡した時の言葉)

同じ話の中で、クミちゃんが

「どうして人は危険な場所に自ら来るんだろう」

という言葉と相まって非常に良いセリフです。

島崎三歩は

「皆もっと山に登ればいいのに」

と答えています。

そうなんですよ。

山は危険ですけど、やっぱり登らないと良さって分からないんですよね。

もちろん、山で命を落とされる方々もいます。

山に登る方々も、命を落とそうとか、他人に迷惑かけようとかこれっぽっちも思っていないのですが、事故はどうしても起きてしまいます。

そんなとき、三歩が上記のような言葉を言ってくれたら、相当救われるでしょう。

 

 

「アナタ達だけの命じゃないんだよ!!」

(椎名クミ  常念岳で初めて死亡した要救助者を発見して)

いや、ほんとその通りだと思います。

山に登る方は…山に限らずですが、命は個人だけものではありません。

あなたが死んだら悲しむ人、必ずいます。

命は大切に。

 

 

「それと向き合わないのはもっと怖い…かな」

(島崎三歩  姉の千歩に山の仕事は怖くないのかと聞かれて)

これも山に限らず、ですね。

世の中って困難なこととか、怖いことっていっぱいあります。

でもそこから逃げ出してばかりだと余計に怖かったり、困難な目にあったりします。

しっかりと向き合うのって、大事です。

とっとと逃げ出すのも、もちろん大事ですよ。

 

 

「最初の現場の方が近かったんだ」

(島崎三歩  学生の要救助者に、なぜ救助を後回しにしたのか問い詰められて)

50代の女性登山者と20代の学生登山者の両方から同時に救助要請を受けた三歩。

彼が最初に向かったのは50代女性登山者の元。

理由は、そちらの方が150m近かったから。

三歩自身も、雪崩に巻き込まれたときに他のパーティの人間に助けられています。

自身の経験から、より近い(より助かる可能性が高い為)要救助者を助ける信念を持った三歩。

命の価値を測るのは非常に難しいですが、山ではこんな非情ともいえる判断が必要になるんですね。

 

 

「なんで雪洞を掘らなかった」

(牧  助かった要救助者二人が遺書を書いていたのを見て)

遺書を書く余裕があったのなら、なぜ雪洞を掘らなかったのかと。

要は、生き残るための最大限の努力をしろってことです。

遺書なんて書いている場合かと。

昴エアーの牧さんは登場人物の中でも随一のリアリストというか、非情な方と言うか…。

でも、本心では要救助者に助かってほしい、二度と山で遭難してほしくないから、敢えてきつい口調で話します。

人生の教師ですな。

 

 

「タケルの作った卵焼きは、とても…とてもおいしかった」

(谷村文子  回想シーンでタケルが作った卵焼きを食べて号泣しているシーン)

谷村文子とは、山荘経営している設定の、ちょいちょい出てくるオバちゃんです。

そのオバちゃんの回想シーン。

過去に犯罪を犯した少年タケルが作った卵焼きを食べて思わず涙するシーンは、こっちも涙無くしては読めません。

タケルがしっかりと更正して、家庭を築きあげて再開するシーンでも号泣しています。

よほどの凶悪犯罪でない限り、更正する機会を与えるのは大事です。

 

 

「オレが経験した21回の嵐の中じゃ19番目の弱さだな」

(ケビン  アラスカにて仲間を励ますための言葉)

実は、経験した嵐の中でも最悪の嵐であったにも関わらず、仲間を励ますためにケビンがついた嘘。

この程度の嵐だったら死ぬわけないから、安心して体力温存しろ、と。

こういう嘘、重要ですよね。

ハッタリともいいますが。

ビジネスの場でも日常生活でも、誰かを安心させるためにつく嘘は素敵です。

 

 

「ってなんで私、冬用の山ジャケット買ってんだろ」

(椎名クミ  ザックにイヤリングをプレゼントされて、それに合う服を買いに行った時のセリフ)

何気ない一コマなんですけど、人が山にハマる理由と言うか過程が凝縮されています。

そうなんですよ。

山ってきついし危険だし汚いしっていう典型的な3Kで、始めるまでのハードルが滅茶苦茶高いスポーツです。

ハマらずに辞めてく人は数知れず…。

でも、ハマる人っていつの間にかハマってるんですよ。

不思議なことに。

それまで一度も趣味にスポーツを持ったことがないような方でも、ハマる人は凄いハマります。

ほんと、いつの間にか。

不思議不思議。

 

 

「だいたいのことはさぁ、山でコーヒー飲むと、忘れちゃうんだよね」

(島崎三歩  椎名クミと山での雑談)

山に登る魅力の一つですね。

コーヒーではありませんよ。

コーヒーの部分は各々の嗜好品に変えてください。

大自然を前にすると、人間の小ささを思い知らされます。

山に登って、頂上からの景色を眺めていると、日常生活の些細な悩み事や心配事はきれいさっぱりなくなります。

下界に下りたらまた悩まされたりしますが…。

山に登れば、山に登る人がストレス少ない理由、理解できると思います。

 

 

「兄ちゃんは死なないで」

(横井ナオタ  ローツェへと旅立つ島崎三歩に対して)

阿久津が落石に巻き込まれたことによって、己の弱さを鍛えなおすために再び海外の山を目指すことになった島崎三歩。

その三歩に対してナオタが言ったセリフです。

ナオタは両親が離婚して、引き取った父親が山で死んで…と作中でもかなり不遇な人生を送っています。

三歩に助けられた後は本当の兄弟のように接する二人。

最終的にナオタもクライマーになります。

 

 

「人を助けるってのはそれ自体がデカい山ですね」

(小田草介  エベレストにて三歩とともに救助活動にあたって)

完全に自己責任と言われる8000m級の山において、ひたすら救助に励む三歩と草介。

自分の命さえ危ういという状況で、次々と人を救出していきます。

ちなみに草介は学生時代に、三歩に助けられていて、紆余曲折あってエベレスト登山を目指します。

会社員を辞めてまで目指した世界の最高峰。

そこで草介が体験した出来事とは…

 

 

「…さ…… ……帰るか……………」

(島崎三歩  エベレストの頂上でコーヒーを飲んで)

人命救助のために、ローツェからエベレストまで縦走してきて、一日にヒラリーステップを3往復。

人間じゃねぇ…。

ま、漫画なんで当然ですが。

ちなみに、国際山岳ガイドの近藤謙司さんと作者の石塚真一さんは友人らしくて、石塚さんは何度か近藤さんに相談したことがあったとか。

その中でも、このラストシーンについて、石塚さんに

「一日3回ヒラリーステップを往復できるものなのか」

と聞かれた近藤さんは、

「できるんじゃね?」

と答えたとか。

でも、実際何度か行って見て、

「三歩、人間じゃねぇ…」

っていう結論になったとか。

面白すぎるやり取りです。

 

 

ってなわけで、山の漫画・岳でした。

皆さんも読んで、山に登りましょう!

但し、山では常に自己責任、ゴミと命は捨ててはいけません。

準備万端にして、決して無理はしないように行動しましょう。

 

一人でも多くの方が山に登りますように。