若者の投票数が高齢者を上回ることができるのか
どんもっす。
芸人のたかまつななさんが「若者よ、選挙に行くな」という動画を上げたことが話題になっているみたいですね。
タイトルとは裏腹に、選挙に行かなければ老人が得することをアピールし、危機感や反骨心をあおることで、逆に若者の目を選挙に向けという素晴らしい動画。
ふむ。
とはいえ、得票数が全てを決める選挙において、人数の少ない若者が不利なのは事実。
これ、投票率は総務省などで年代別で出してくれているのですが、そもそも人口の差によって、どのくらい若者が不利なのかを記載したサイトはどこにもありません(たりめーだ)。
ということで、どのくらい若者が不利なのか調べて、数値化してみました👇
(データはH29年のものを参照:総務省|国政選挙の年代別投票率の推移について)
(統計局ホームページ/人口推計/人口推計(平成29年10月1日現在)‐全国:年齢(各歳),男女別人口 ・ 都道府県:年齢(5歳階級),男女別人口‐)
単なる数字なので見にくいかもしれませんが、見やすい方がいい人は、勝手に棒グラフとか作ってください。
人口について、60代よりも40代の方が多いのは意外かも知れませんが、40代は団塊ジュニア世代なので、数が多いです。
また、団塊の世代は70代に既にかかっているのと、死亡により数が減っています。
現在、20代の投票率は30%代で、その投票数はたったの420万票。
大して、60代は72%の投票率で、その投票数はおよそ1270万票で、20代の3倍近い票を持っています。
30代でさえ、総得票数は670万であり、60代の半分程度です。
こりゃー若者に良い世の中になるわけがありません。
実際問題、若者は投票数で勝てるのか?
ここからは上の表を元に、計算してみます。
なお、簡単に考えるため、細かいことは考えません。
とりあえず、投票数で考えるとします。
また、若者の投票数が多い=若者寄りの政治になり、高齢者の投票数が多い=高齢者寄りの政治になると簡単に考えます。
投票率がもたらす影響やどの政党に入れるのか、などといった細かいことは考えません。
数字も大体の数字で表します。
では、上の表をもうちょっと年代別に分けます。
即ち、若者VS中年VS高齢者の構図になるように年代を
・18~30代を若者…就職して社会人になる、結婚して子供を産む年代であり、子どもの年齢もまだ義務教育である年代
・40~50代を中年…子育てが一段落しているが、子どもが大学生の年齢であり、家のローン、退職金、年金が気になり始める年齢であり、最もお金が必要な年代。
・60代以上を高齢者…その多くが仕事を引退しており、基本的に年金+貯金で生活している家庭が多い年代
に分けて、それぞれの年代の投票数を考えてみます。
そうすると、
・若者世代…人口3000万人、投票数1200万
・中年世代…人口3460万人、投票数1940万
・高齢世代…人口4300万人、投票数2810万
となり、圧倒的に高齢者が強いことが分かります。
現段階で、60歳以下と60歳以上でほぼ互角の票数です。
では、高齢者の票数が変わらないものとして、若者が投票数で勝つには、若者の投票率は現時点で何%にすればよいのか?
計算した結果…
94.0%!!!(どどんっ!)
高いわ!!!
いや~これは高い!
ってかほぼ不可能な数字じゃん。
アメリカ大統領選挙より余裕で高いです。
なお、60代の投票率はそのままで、70代以上の投票率が68%まで上がった場合、若者の投票率が100%に達したとしても投票数では勝てません。
上記94%という数字も、諸々の理由で投票に行けない若者が10%ぐらいはいるだろうから、実質達成不可能な数字です。
なんだ、選挙行っても若者勝てないじゃん!
※実際には投票率を上げることには意味があるので、良い子のみんなは選挙に行きましょう。
もちろん、私も行きますよ~。
まあでも、実際に若者の投票率が90%超えてきたら、結局高齢者も危機を感じて選挙により行くようになるだろうから、結果は変わらないでしょう。
但し、政治家が、もっと真面目に政治に取り組むようになり、今よりもいい世の中になることは確実です。
それは断言できます。
高齢者が言うな!!
で、まあ選挙に勝てないのは仕方がないです。
若者の投票率が低いのも事実ですし。
でもね…
それを高齢者が言うな!と言いたい。
この国を、今現在の現状を作ったのは、今の60代以上であり、そのツケは子孫に払わせようとしている、高齢者が言うな!と言いたい。
何かと言うと、今の若者は~とか文句を言い、困ったときは適当に持ち上げ、若者に期待している!なんて美辞麗句を並べ立てて、若者から搾取しているあなたたちにいう権利は一切ない。
これ、政治だけではなくて、世間全般に言えることです。
私は、色んな職場で働かない50代60代をたくさん見てきました。
働かないのに、それ相応の立場であることを利用して、高い給料をもらっている50代60代をたくさん見てきました。
その人たちは、既得権益を利用して、若者を働かせて、若者から金を搾り取ってます。
私は仕事上、どうすればより会社が発展するか、どうすればより地域が発展するかといった内容の相談をされることがあります。
これ、働いてない50代60代が聞いてきたら、まともに取り合いません。
心の中で、
「お前たちが聞くな。お前たちが聞くことだけは許さない」
と思っています。
だって、そうでしょ?
風邪のウイルスが
「どうやったら風邪を無くすことができますかね?」
って聞いているようなもんです。
あなたたちが聞いてはいけません。
さて、色々と長くなりましたが、この辺で。
若者の皆さん、選挙に行って、若者の投票率を上げましょう!
2019/07/23 追記
NHKのスクランブル化に対して、石田総務相が「NHKスクランブル化は放送制度を崩しかねない」と発言して、スクランブル化には否定的な模様。
じゃあ、選挙するなよ。
選挙して、その一票が国を変える!みたいな夢を与えるなよ。
今回の参院選で、NHKから国民を守る党が議席を獲得したことにより、国民がNHKスクランブル化に賛成であることは明白です。
もちろん、議席を獲得しただけでは国民の総意とまではいきませんが、それでもスクランブル化を願う声が選挙の票として実現した形。
そもそも、スクランブル化して困るのはNHKとそこに天下る政治家ぐらいで、国民は全然困らない。
というかむしろ得する人が多い。
ニュースのコメント欄も、スクランブル化を推奨する声こそあれど、スクランブル化反対!なんていう声は一つもありません。
これで、スクランブル化が承認されないのであれば、何のための選挙?
ふざけるのもいい加減にしろ!と言いたい。
これでは、若者が選挙に行っても何も変わらないと思っても仕方がありません。