シャア専用ねこのブログ

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魁!!クロマティ高校 序盤のギャグが秀逸すぎるギャグマンガ

どんもっす。

 

シャア専用ねこがお勧めする漫画シリーズ

記念すべき第十二回目は

魁!!クロマティ高校(ばばばばばばばばばばばばーん!!!)

 

15年ほど前に週刊少年マガジンで連載されていたこの漫画。

講談社漫画賞も受賞しております。

 

中盤~後半こそネタ切れ?から中だるみしたものの、序盤のギャグセンスはギャグマンガの中でも最高峰であると私は思っています。

 

とにかく序盤のギャグが秀逸すぎる。

そもそも漫画のタイトルからして、「魁!!男塾」のパクリオマージュであり、各単行本のサブタイトルに「〇〇編」とあるのですが、第一巻のサブタイトルが黎明編。

明らかに手塚治虫の「火の鳥」のパクリオマージュです。

この神をも恐れぬ所業。

 

絵のレベルは素人レベルであり、全く躍動感がありません。

が。

が、ですよ。

繰り広げられるギャグは一級品です。

最高レベルです。

単行本1~4巻だけ買っても、絶対に損しません。

腹抱えて笑えることを保証します。

 

そんな魁!!クロマティ高校のキャラとギャグの一部をご紹介いたします。

 

 

クロマティ高校へ行け! あそこなら引き算ができれば入学できる」

(神山高志  中学時代の友人山本一郎に向けて)

本編の(一応)主人公である神山が、いじめっ子から救ってくれた友人山本に向けて贈った言葉。

全ての始まりにして、終わりの言葉。

そう、クロマティ高校は引き算ができれば入学できる!んです。

これが後の重大な伏線になっていたとは(もちろん、全然なってない)。

文字通り、クロマティ高校には、国籍不明の高校生や人間かどうかすら疑わしい高校生、まんまゴリラなど、個性豊かなキャラが集まります。

それもそのはず、引き算ができれば入学できるから!です。

ゴリラが引き算できたかどうかは不明ですが、入学してるのでできたのでしょう、引き算。

 

ちなみに神山は、もっと勉強がしたい!という山本に対して上記セリフを言います。

山本は

「あんなバカ高校で勉強できっかよ!」

と反発。

そこで神山は山本と一緒にクロマティ高校へ入ることを決意。

そう、かつていじめっ子から自分を救ってくれた山本を今度は自分が救おうと、バカ学校への入学を決めます。

 

神山に悔いはありませんでした。

ただ一つ、唯一の誤算と言えば、山本がクロマティ高校に落ちたこと。

何しに来たんだ、おまえは。

というか、引き算ができれば入学できる!と言われている高校で落ちる山本もどうかと思う。

ゴリラ入学できてるし。

ちなみに神山は成績いい。

 

 

「例えばライオンの群れの中に一匹だけ元気に暮らすウサギがいたとする そのウサギはすげーウサギだと思わねーか!?」

林田慎二郎  クラス内の凄い男を選出する際に、神山を推薦したときのセリフ)

ミスターパーフェクトバカの異名をもつ林田。

そのギャグの切れは秀逸そのもの。

上記セリフも物凄く物事の的を射ています。

正鵠を得ている、とでも言いますか。

確かに林田の言う通りで、ライオンよりもその群れの中で一匹だけ元気に暮らすウサギがいたとしたら、それはものすごいウサギです。

ギネスです。

オリンピック級です。

見れるものなら見てみたい。

 

 

「アイツがいる限り学校(ココ)は毎日がワルのオリンピック状態だ…」

林田慎二郎  1年3組にいるフレディの評価)

フレディ初登場の回。

どう見ても、クイーンのボーカル。

なので、国籍不明の高校生にしか見えない。

ってか、そもそも高校生に見えない、単なる国籍不明の毛むくじゃらのオッサン。

ダブりの平井さんでさえ恐れているという、恐ろしい男(見た目が)。

フレディという名前も、神山たちが勝手につけて呼んでいるだけ。

本編では一度もしゃべらないという、ゴリラとほとんど同じ立ち位置なのが悲しい。

が、それでもしっかりゴリラとはキャラの区別(使い方)ができているのが、この漫画の恐ろしいところ。

 

 

「大衆はブタだ!! 無能なブタどもに俺の理想を叩き込み支配するのだ!!」

(北斗武士  クロマティ高校に入学するときの北斗の理念)

転校した学校を間違えて、クロマティ高校へ来てしまった北斗。

転入手続きは取っていない(そもそも父親が理事長をしている学校に行く予定なので)のに、ずっとクロマティ高校へ通い続けていたため、よほど居心地が良かったと思われる。

口癖は

「大衆はブタだ」

って言いすぎだろ。

得意科目は帝王学

北斗には、連載終了まで名前が付かなかった子分がいます。

子分は滅茶苦茶喧嘩が強い。

突如発生した運動場での乱闘騒ぎで、全員をボコボコにするくらい強い。

 

 

「このままじゃオレたち…機械に支配されちまうぜ!!」

メカ沢新一  クラスメイトとメカについて談話しているときに)

見たまんまメカのメカ沢

名まえもまんま。

ところが、自分自身も周りも、メカ沢が普通の高校生と信じて疑わないという異常な状況で高校生活を送っている。

その存在を疑っているのは、神山たちだけ。

自分も機械のくせに、機械オンチと語るメカ沢に対する神山たちのツッコミが面白すぎます。

また、メカ沢はドラム缶に、洗濯バサミみたいなお粗末な手と足がついただけのメカであるにもかかわらず、超高性能なAIを積んでいるんじゃなかろうかというやり取りを行ってくれます。

話が進むにつれて、バイクになったり冷蔵庫になったりとやりたい放題。

弟の名前はβ(ベータ)。

弟の口癖は

「メカラッタ」

というか、これしか話さない。

弟は携帯電話になりますが、今から思うとロボホンの先駆けと言えなくもない。

 

 

「ハイジャック犯と間違われこんな逃亡生活の日々を送るハメになった…」

(竹ノ内豊  ハイジャック犯と間違われ、アメリカ放浪の旅にて)

乗り物に死ぬほど弱く、酷い乗り物酔いに悩まされている竹ノ内。

・遠足ではバスの最後尾で神山に膝の上に乗られる(神山はイスと間違えていた)

・仲間を助けるためにタクシーに乗らされる

・修学旅行で飛行機に乗らされる

・アメリカで戦車に乗らされる

・日本に帰ってきたら、また修学旅行で、新幹線に乗せられる

…と乗り物でひどい目にあった例を挙げだすと、枚挙に暇がない。

その度に吐き気をごまかすために暴れている。

クロマティ一年最強であるため、誰も止めることができない。

 

乗り物の中でも一番酷い目に遭ったのが、本物のハイジャック犯と入れ替わってアメリカ放浪の旅をする羽目になったこと。

ちなみに、本物のハイジャック犯はマスクを被って竹ノ内になりすまし、彼の代わりにクロマティ高校へ通うようになるが、誰一人として入れ替わっていることに気づかない、という異常な状況下で登校するようになる。

本物の竹ノ内が帰ってきた後はマスクド竹ノ内と呼ばれる。

こいつもずっとクロマティ高校へ通っていたので、案外クロマティ高校は居心地が良いのかも知れない。

 

 

「四天王なのに五人いることだ」

 (クロマティ四天王  登場時の悩み)

極悪非道の限りを尽くし、クロマティ高校二年全体の頂点に立つ存在である、クロマティ四天王。

彼らの最大の悩みは、四天王なのに五人いること。

リーダーのイガちゃんがとてつもなく自分勝手であるため、他のメンバーは四天王を抜けるタイミングを虎視眈々と狙っている。

じゃあ、解決じゃん!

 

ところが、最後の最後まで五人組だったので、実は相当仲がいいと思われる。

現実世界でもいますよね、こういう奴ら。

派手なメイクをしているため、メイクを落とすと誰も気づかない。

特に、百合丘の中身がコロコロ変わっているのだが、初見では誰も気づいていない。

要は、誰でもいいってこと。

 

 

「坂本…今のギャグ面白えよ!!」

(山口ノボル  坂本が発したギャグに対して、モノローグ)

喧嘩が強いだけでなく、お笑いにもうるさい男、山口ノボル。

が、誰も彼がお笑い好きということを知らない。

番長であるという立場上、自粛している。

ちょいちょい他人のボケに対して、心の中で突っ込んでいるが誰にも伝わらない。

違いのわかる男。

 

彼の目下の悩みは、ラジオ番組への視聴者投稿において、常に自分の上を行く男がいること。

その男のペンネームはハチミツボーイ。

実はその正体は神山だったりする。

山口ノボルのペンネームはアジシオ太郎。

あれ、よくできてるよ、これ。

 

 

「む…コレは!! 荒らしだ!!」

(藤本貴一  ネットの荒らしと思われる書き込みに対して)

日常生活では極悪人、ネット上では良識人な藤本。

上記セリフは、現実世界での学校荒らし(ペンキによる落書き)に対して騒ぐ、同級生たちに対して

「なにが、荒らしだ! 毎回毎回くっだらねーことでギャーギャー騒ぎやがって!」

というセリフを吐いた2コマ後のセリフ。

つまり、日常生活では何をされようと痛くもかゆくもないが、ネット上での攻撃には全然耐えられない、というある意味で逆マトリックスな男。

回を重ねるごとに、日常生活では極悪、ネット上では良識人という差別化に拍車がかかっている。

多分、作中で一番他人をぶん殴っている人。

 

 

とまあ、こんな感じです。

クロマティ高校は、各話のタイトルも秀逸です(ってか、ほとんどパクリ)。

私が、タイトルと中身が非常に良くリンクしていると思えるものを一部ピックアップします。

・不良上等

・ワル自慢だよ人生は

・明日に向かってパシれ

・帝国の逆襲

ブレード・ランナーズ・ハイ

・キラー・クイーン

・会議は踊るよどこまでも

・少なくとも仁義なき戦い

・HERO

・TRAIN TRAIN

・線路は続くよどこまでも

・TIME AFTER TIME

・ブランニュー・ゴリラ

DEAD OR ALIVE

 

どうでしょうか?

どこかで見たようなものばかり、ですが内容とのリンクが本当に上手いです。

先に各話の内容を考えて、最後にタイトルを当てはめているんでしょうが、選ぶセンスが本当に凄い。

これだけでも作者は食っていけるんじゃないでしょうか。

あと、作者は相当な洋楽好きだと思われます。

 

 

っつー訳で、魁!!クロマティ高校の説明でした。

 

ほんと、1~4巻までは神漫画です。